この病院で働き続けたい!そのキーワードは「愛」

こんにちは。代表の杉山です。
私は常に、研修の現場を通じて、「職員の定着」について相談されることが多いです。その背景としては、「職員の離職」と「就労人口の減少」により入職者が減っている現実があります。

この現実を直視し、職員定着のための施策を考えます。そのキーワードは「愛」です。
その考えを以下に述べたいと思います。

■院長、事務長、管理職は「あなたのもとで働きたい」と言われるリーダーに

「フォーチュン(米国)」誌の「最も働きたい会社ベスト100」に16年連続で選ばれているウェグマンズ・フードマーケッツの人事担当部長カレン・シャッターズは従業員を大切にする思いを以下のように語っています。
「従業員を大切にすれば、従業員もお客様を大切にします。自分の家族も大切にできない従業員は仕事もできません。従業員が生産性を高められるように、束縛しないことが重要です。当社の給与や諸手当はライバル企業と同等かそれ以上です。おかげで、より優秀な従業員を迎え入れることができます」

この言葉には重要なポイントが2つあります。

一つ目は、人を大切にするという理念に基づき、リーダーが有言実行していること。
二つ目は、大切にされている職員は心が満たされ、関わる人全てを大切にします。
この好循環が「信頼」と「信用」につながり、選ばれる病院になると考えます。

病院もウェグマンズと同様に、患者さんに対するサービス業です。あなたが部下を大切にすることで、部下は患者さんやその家族、さらには周囲の職員も大切にするでしょう。なぜなら、それが「対人支援の根幹」だからです。大切にするとは病院の理念の根幹である「愛」を大切にし、組織の価値を最大化しようと努めています。最大化とは「地域になくてはならない病院」です。

リーダーの役割は地域、社会全体に貢献するように職員を励まし、報い、称賛により、信頼関係を築くことです。そして、部下は意義ある仕事に熱心に取り組み「あなたのもとで働きたい」という意識の醸成が職員定着に繋がることでしょう。

■「この病院で働き続けたい」・・・部下をわかろうとすること

職員が「この病院で働き続けたい」と思う一番の要因は「人間関係」です。「愛」のある病院は相互信頼のもと、協力や支援の意識を育み、職員同士はライバルではなく、チームとして成果を上げられるように助け合います。多忙な現場、困難な処置でも、「このメンバーと一緒にやれば乗り越えられる」というマインドでモチベーション高く働くことができます。

メンバーとのつながりを大切にする上で、必要なスキルは「傾聴力」「共感力」「問いかけ力」です。リーダーは経営の源泉である「人」を第一に考え、部下が対人支援の仕事に意義を見出し、やりがいに変えていくでしょう。つまり、リーダーは部下の言葉、表情や態度から「わかろうとする」姿勢がいつの時代も環境が変化しても変わらないスキルであると考えます。

■「この病院で働き続けたい」・・・個の尊重

病院を取り巻く環境は日々変化します。職員には常に新しい挑戦が求められます。医療従事者は常に高いレベルの知識・スキルが求められており、専門職としてプライドを持って仕事に従事しています。その意識を尊重する姿勢がリーダーには必要です。チーム医療は個の集合体で形成され、お互いのつながりの中で個を尊重し、メンバーが協力する仕組みを作ることが、職員の定着に繋がります。

■「この病院で働き続けたい」・・・風土・文化の醸成

人とのつながりを大切にし、「この病院で働き続けたい」と思うために、なによりも「病院の風土・文化」が拠り所になります。なぜなら、職員が組織、仕事に誇りを持ち、忠誠心が高まるからです。

ヒューレット・パッカードの共同創業者デビッド・パッカードは企業の存在意義について、次のように述べています。
「企業は儲けるためだけに存在するわけではありません。儲けは企業が存続していくための結果の一つですが、本当の存在理由を深く考える必要があります。社会貢献こそが企業の存在理由です」

チーム医療を達成するには、「ばらばらでは達成できないことを集団で達成する」ことが重要です。リーダーは達成感を共有できる環境作りも役割の一つです。チームとして何を達成し、「地域になくてはならない病院」の存在理由を掘り下げていくことが大切です。

そして、リーダーが理念に基づき、働く目的や意義を追求し続けることで、やがて病院の風土・文化となり、部下がやりがいのある仕事の意味を見出し忠誠心が高まるでしょう。職員が「この病院で働きたい」と仕事に誇りを持ち、「愛」をもって患者さんや家族をサポートすることで、「地域になくてはならない病院」としての存在価値を示すことができるでしょう。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。